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bakaid: 20120422

「Made by Hand ポンコツDIYで自分を取り戻す」(M.Frauenfelder著、オライリー・ジャパン)

やっぱりMakeムーブメントの根底にあるのはDIYなんですよね。
それはアンチ消費文化という側面もあるし、ひょっとしたら米国の
長期に渡る不景気とも関係してるかもしれないし、エコブームとも
関係してるかもしれない。

でも、著者はアンチ消費文化なんかを声高に主張せず、自分で
作ることによる人生の充実を訴えます。

この本には、様々なMakerが登場します。その多くが変人で、
米国(というか西海岸だから?)ってこんなに変人が多いの?
って驚くくらい。その多くがアンチ消費文化の具体例で、でも、
著者は彼ら彼女らにあまり肩入れせず、必要なときに知恵を借り
つつ、自分のDIYを楽しんでいます。

DIYってアマチュアの世界なんですよね。アマチュアがやること
だから、失敗も多いし、作ったものの完成度だって高くない。
でも、失敗は学びの過程だし、完成度だって結局は自分が満足
できればいい話。アマチュアだからこそ楽しめるという面が少なからず
あります。

前にも書きましたけど、日本で今盛んにいわれる「ものづくり」って、
産業との結びつきが強すぎるんですよね。アマチュアを排除した
言葉に聞こえる。楽しそうな言葉に聞こえないんですよね。結局、
求めてるのは消費者だけっていうのが透けて見えちゃう。

本の話に戻りますけど、著者が自分の娘の家庭教師を買って出る
下りがあるんですけど。この家庭教師の話が、この本の一部を
成していることも面白いところで。工作とは全然関係ないんですけど、
「できるだけ自分でやる」というDIY精神からは外せない話なんで
しょうね。ただ、家庭教師の試みは半ば成功、半ば失敗という結果に
終わるんですけど。

何をDIYするかというのは結構むずかしい問題で。ここまで産業や
システムが成熟してると、DIYがいつも正しいとは限らない。手っ取り
早く買ってきたほうがいいということもたくさんある。DIYといっても、
原始生活を望んでる人はそういないわけで。

まぁ、アマチュアとして楽しめる範囲でやるというのがバランスと
いうものなんでしょうね。でも、そのバランスが案外むずかしかったり
するんですけどね。

本家Permlink

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