bakaid: 20100419
以前、科学と民主主義をキーワードに取り上げたことが ありました。それらがキーワードであることは今でも 変わっていません。 ただ、「agileは経営の民主化」かといわれると、もう ひとつピンときません。 確かに、agileは、現場レベルで顧客のビジネスを考慮 するのがひとつのポイントです。Customer Involvementは、 agileの中でも重要なことのひとつです。 ただ、そのことが開発組織の経営とすぐに結びつくかと いわれるとどうでしょうか。そこまで広いことはいって いないと自分は思います。 agileの背景としては、QCサークルに近いと感じます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/QC%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AB QCサークルというと負の側面があって、今では必ずしも 肯定的に受け止められませんが、その根っこは組織の 末端から起こるボトムアップな活動にあると思います。 ボトムアップというと、これまたアメーバ経営という 話も出てきますが、これまたそこまで広いことはいって いないと自分は思います。 やはり、agileは民主化といっても開発マネジメントの 民主化程度に留めておくほうがいいのではないでしょうか。 開発者ひとりひとりが、顧客のビジネスを思い、プロジェクト 全体の進捗を思い、製品全体の品質を思う。開発者ひとり ひとりが当事者の意識を持って開発に当たる。その先が 経営につながるかどうかは、開発者側の事情にもよる でしょう。
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